勉強は社会人になってから始めた方がトク!忙しい大人の勉強法!

薄いのと厚いのはどちらが良い?テキストの選び方

大人になってから勉強を始める理由は様々でしょう。「あの資格を取れば転職に有利だと思って」さっそく通信講座に申し込む人もいるでしょう。あるいはたまたまテレビで見た映像に感銘を受けて、仏像や世界遺産について詳しく知りたいと思うかもしれません。テキストとして使う本を自分で選ぶ場合には、どのような点に気をつければ良いのでしょうか? まず避けたいのが、勢いで分厚い本を選んでしまうことです。

「勉強したい!」と思った瞬間にはやる気があります。その勢いのまま書店へ行くと、初めて触れる人向けではない本を選んでしまいがちです。たくさん情報が詰まっていて、初心者から上級者まで「これ1冊でOK!」と書かれているような本です。確かに当初のやる気が最後まで持続するなら、そういった本がお得かもしれません。しかしそれまであまり本を読む習慣すらなかった人では、本の厚みと文字の多さに、じきにうんざりしてしまうでしょう。

何でも「基礎が大事」と言われています。英語を学ぶとき、まずアルファベットやよく使われる簡単な単語を知らなくては、なかなか上達しないでしょう。最初に学ぶべき簡単なことがらを疎かにしてはいけません。難しい内容を攻略しようと思うならなおのこと、基礎をしっかりと教えてくれるような薄くて易しい本を1冊目に選ぶべきです。もし学びたいことの内容が多くて上級編や応用編まであるなら、それらは追い追いで良いのではないでしょうか。

テキストは1回読んだら終わり、問題集は1回やったら終わり、ではありません。できることなら暗記するまで繰り返し読んだり解いたりしましょう。そのためにも、あまり厚い本では「なかなか終わりが見えてこない」と嫌になってしまいます。反対に「疲れたけどもうちょっとだから頑張ろう」と思えるくらいの薄い本の方が、良いパートナーと言えます。勉強は、始めることではなく習得することが目的です。「最後までできるか」を考えて本を選んでください。

薄い本であっても、外出時にカバンに入れて持ち歩くと案外重い、ということがあります。重いから持ち歩かない、持ち歩かないから空き時間に読めない、結果勉強する時間があまり取れない、というのでは悪循環です。そうした場合には、テキストを分割することも考えましょう。自分で本をバラすのです。カバーを取ったらカッターナイフで、背表紙の背中から縦に切り込みを入れます。あとは好きなページ数で分けます。ページを1枚1枚切るよりこうした方がきれいに分けられます。

分けたページは内容ごとにまとめてファイルに挟んだり、ホチキスで止めたりしましょう。見た目にこだわりたいなら、製本テープやマスキングテープで背表紙を貼るのがおすすめです。ページ数が少なければ「今日はこれだけやればいいんだ」と精神的な負担が減らせます。くれぐれも、良いテキストを買ったところで満足してしまってはいけません。どうすれば「最後まで」意欲を持続できるかを考えて工夫しましょう。