勉強は社会人になってから始めた方がトク!忙しい大人の勉強法!

やる気を出すためにはゴールが必要!まずは勉強の目的を決めよう

旅に出ようと思ったとき、その動機としては2通りあるでしょう。ひとつは、目的地に行きたいため、もうひとつは、旅そのものを楽しむためです。勉強も同じです。ある人は特定の試験に合格することを目的として勉強を始めます。ある人は勉強ができるようになるために勉強をしたがります。後者における勉強とは、学ぶ習慣をつけること、あるいは技術の習得と言い換えられるでしょう。学ぶ習慣がついていれば、年を重ねるほどに成長できますし、それは消費してもなくならない財産です。

資格取得を目指しているなら、ゴールを決めるのは簡単です。まだ準備が十分でないと感じたとしても試験に申し込んでしまいましょう。まだ申し込み期間でないなら、手帳に申し込みの予定を書き入れます。「やろうやろう」と思いつつできないでいる人は、ゴールを決めることでスタートしやすくなります。緊張感も生まれます。一方で学ぶこと自体が目的の場合にはどのようなゴールがふさわしいでしょうか? 

「試験を受けるつもりはないけれどFPの勉強がしてみたい」「株について勉強したら将来役に立つかもしれない」「英語がすらすら読めるようになったらいいなあ」。そう思って入門書を1冊ないしは数冊買ってみたものの、数ページ読んだところで熱が冷めてしまった。そんな経験をされていませんか? もっと実技的なこと、囲碁や料理、楽器やスポーツなどの場合もあるでしょう。

続かないのは「自分が飽きっぽい人間だからだ」と思ってはいけません。それは、実に便利な逃げ口上です。「性格のせい」と言ってしまえば、何に挑戦して失敗しても反省をする必要がありません。「自分はどうせできない人間だ」と卑下することで、挑戦する前から失敗が許されています。「できる、できない」は自分で評価することではありません。自分がどういう人間かという客観的な判断は他人に任せましょう。そして「できる、できない」の代わりに「したいか、したくないか」で考えましょう。

人が死ぬ前に後悔するのは「したこと」ではなく「しなかったこと」だ、という言葉を聞いたことがありませんか? 先年亡くなった有名実業家は「今日が人生最後の日だったら、今日やろうとしていることをやりたいか?」と毎朝自分に問いかけていたと言われています。何かやりたいと思ったら、まずはそれを自分に問いかけましょう。「私はこれをやらなかったら、死ぬ前に後悔しないか?」。もし、「後悔しない」と思うなら、その夢はすっぱり捨てましょう。

「別にやらなくてもいいや」。そう思いつつ、「でも……」と思うようなこともあります。寝る間を惜しんでやるほどではないけれど、気まぐれに「やりたい」と感じる。そういったものがあるならやってみましょう。少なくとも、かじってみることであなたの知識や経験に新たなものが増えるわけですから、決して損はありません。やりたいと思ったら、それはあなたにとってやる価値のあるものなのです。

「株の知識を身につけたい」「ギターを弾けるようになりたい」、そう感じたら、最初のゴールを設定しましょう。「入門書を1冊読み終わる日」、「1曲目をマスターする日」を手帳に書き込むのです。一旦始めた勉強はずっと続けなければならない、と思ってしまうと負担です。とりあえず、最初のゴールを決めましょう。ひとつ目を達成した後、続けるかどうかはその時考えれば良いことです。「いつでもやめていい」くらいに思っていると、案外気長に続けられるかもしれませんよ。